〈講座内容〉
エコロジー問題への意識が高まり、環境運動が盛んになった1960年代後半から現在までの芸術実践を、修復というキーワードや、近年注目を集める「新しい野生」という視点と結びつけながら読み解きます。ヘレン・マイヤー・ハリソン&ニュートン・ハリソンやアラン・ソンフィストといったエンバイロメンタルアートのパイオニアの活動から、深刻化する生態系の危機のなかで外来種に着目するアリツィア・ロガルスカやクッキング・セクションズらの2010年代のプロジェクトなど、政治、科学、エコロジーの絡み合った領域に介入するアーティストたちの実践から、未来のための選択と行動を考えます。
〈アートカレッジとは〉
現代アートと社会の関係を読み解くレクチャー・シリーズ。
現代アートは、「現代」という時代を映し出す鏡のようなものです。アートと時代を同時に考えることで、私たちが生きている世界への理解を深めます。戦争やウイルスの蔓延など、混迷の只中にいる私たちにとって、社会の大きな変化や動乱を生き抜いてきた過去のアーティストらの実践や知恵は、これからを生き抜くヒントになるでしょう。